一生懸命な姿がカッコいいんだから。


      地味でもいいょ!



    『地味』


私の好きな人は、あまり知られていなかった。

まぁ〜そっちの方が都合がいいけど。

「ねぇ?今度、関東地区のテニス予選見に行かない?」

私の通ってる学校、青春学園はいつ関東止まりと聞いていたが、
今年は生きのいい一年や超人的な三年が揃っているらしく…
どうやら全国に行けるのでは?と噂されている。

「あっ!行く行くっ!ちょっとマイナーだけど、聖ルドルフにハチマキしたカッコいい人いるのっ!」

何人かの友達に声をかけると皆乗り気な返事をくれた。

「あっ!知ってるv木更津くんでしょ?私はやっぱ跡部様!」

「ぁ〜氷帝の^−^」

「あたしは断然、不二君かなぁ〜vv他校に浮気はしませ〜ん!」

「はいはい…。で?言いだしっぺのは誰が目当てなの?」

皆の視線がいっぺんにに注がれる。

「…えっと……南君。」



「………………誰?」

やっぱり…その反応。


「ちょっと、マイナーかな…ほら…山吹中の部長。」

「…あれ?部長って千石君じゃなかったの?」

「てか、南って人居たっけ?」

結構酷い言われよう。
つーか好きになったあたしより、よく考えれば本人のほうがかわいそう。

「ちゃんと居ます!いいでしょ、ちょっと目立たないくらいが!」


そお言って、無理に話をそらす。
ホント、みんな肝心な南君のいいところ知らないんだから!

「兎に角!明後日、7時に○×公園集合ね!」

「はぁ〜ぃ。むちゃw楽しみ」




















そして、明後日。

清清しいまでにいい天気ww
まさに恋しまくり日より。

は、洗い立てのタオルを用意してきた。
もちろん!南君に渡すために!

「おはよう!早いね!」

「そおかな?楽しみにしすぎて眠れなかったからw」

「お前は…遠足前の餓鬼かっ…」

「ひどっ!そお言う、里奈だって目の下クマあるじゃん!!」

…これはだネ………「あっ!山吹だ!いこ!みんな!!」

「おぅ!」

「氷帝わぁ〜〜まだ?」

「って…私の話し無視かっ?」










そして試合開始。

けど、ほかの友達はみんなおのおののところへ行ってるのでいない。

てか、一緒に来た意味あんの?

 
「あっ!南君だ!むちゃくちゃカッコいいww」

そうこうしているうちに対戦校と山吹が出てきた。

  山吹VS碇


D2で早速南君登場W!!

「マジマジ!すっげーぇぇぇぇぇ!!!」


って……あれ?なんか氷帝のジ○ーみたい。


試合はどんどん進む。

もちろん、結果は勝ち。

まぁ〜私が応援しるんだから、勝ってもらわないと。

「きゃぁぁぁぁぁ!千石君!これどーぞ!おめでとう!」

「何よ!私の使って!清純っ…君…////」


みんなが試合終了と共に一気に千石君に近づく。


「はぁ〜すごいなぁ〜」


思わず、ため息をつく

しかし、自分も持ってきてるんだ!と思い立ち上がる。



「南君・・・南君・・・あっ!」



すでに自分で持ってきたタオルを使っている南君を発見した
すぐに駆け寄りタオルを差し出す。


「あのっ!南君これよかったら使ってください!」

「ぇえ!?俺に?俺・・・南だよ?間違ってない?」

「そうだぞ。千石はあっちだ。」

南はともかく東方までなんか行ってる。

「いえ!あってます!私、ずっと南君が好きでした!」
 南君は覚えてないかもしれないけど私、結構前に南君に助けられたんです!
 その時・・・から・・・」

「良かったな!南。」

「っ!こらぁ!東方!!」


ポン!と肩に手をおき、微笑むと東方はベンチに戻っていった。



「あの…?」

「あっ・・・ごめんA。その…俺もずっと君の事忘れられなくて…」

「じゃあ・・・」

「あぁ。付き合ってくれ!」

「はい^−^!よろしくお願いしますw」






春は過ぎたけど…すこし
遅い桜は二人の心に咲いていた。