出会わなければ良かったと……そお思った。

  
     もし、時代が違っていたら……そお思った。


 
  忍び音 第零章「その悲史ここから」


時は戦国、人々は己の信じた君主のために命を散らしていった。

そしてまた――――



影の立役者として活躍し表舞台に立たぬまま命を散らしたものもいる。



その名は―――忍び ただ…忍びとだけ。


そんなしのびの中の一人がこのお話の主人公。



そして悲しき歴史は繰り返される。


の歯車は回る。