*『私の旦那を紹介します』*


ある日、平和な家に嵐のような男がやってきた。


「…………あの?どちらさまですか?」


姉が扉を開けるといかにも遊んでます!見たいなおじ様…





男が立っていた。



「よっ!どーも、いるか?」


「………いませんけど?どちら様で?」



「お前が、次女か?」


そしてそのおっさんは質問を質問で返した


「え?…はぁ?そうです…け…ど?」


困惑した姉の顔を見るなり男は上から下まで見下ろしながらつぶやく。



「いいねぇ〜行けんじゃねーかw」


そして姉の腰に手をまわし、抱き寄せると


「これからもよろしくね。ちゃんw」

なんて語尾にハートマークをつけてウインクをした。



「ヴぉォォォォォィィィ!!!!何さらしトンじゃわれ!!」



「ガハッ!!!−−」


見るに見かね興奮した私は後ろから相手の脳天めがけてとび蹴りを交わしてやった。




「ふん!気安くさわんな、セールスのおっさん!」


ふっ!どうだ!

これぞまさしく、スペシャル!!!

ってあれ…なんか誰かとかぶるような…



そんなアホなことを考えているとうめき声と共にさっきのおっさんが復活した。


まじで?リ○ーン!!てか?



「何すんだ…てめぇー、将来のお兄ちゃんに向かって…」



どうやら傷は浅かったようで…チッ…

しくじったか………


ってえ?

待てよ・・・


将来の



「「お兄ちゃん?」」




どうやら、びっくりしたのは姉も同じようで…



「そうだぜ、だから言っただろ?いねーの?って」


「ぅ〜…ん」


記憶をたどる巡るのは姉へのセクハラのみで


「いや…いいこと意外忘れるので」


「都合のいい脳みそだな・オイ!」


お!突っ込み鋭い!なんて考えていると


姉が


「取り合えず…中にどうぞ」


なんて部屋に通していた。


いいのかよ!それで!









「で?俺にとび蹴り食らわしたのが、三女ので」


「呼び捨てスンナ!”!”」


「はっ!」


今あざ笑った?こいつ殺っていい?軽くやっちゃっていい?


「んで、そこの影から、すっごい勢いで睨んでんのが長男の刹那だろ?」


そういわれ、後ろを振り返ると、私よりすごい殺気で男を睨む刹那がいた。


「刹那帰ってたの?こっちいらっしゃい」


姉が手招きすると

刹那は素直に姉の横に腰掛けた。


私には喧嘩売るのにこいつ…いつか締める!


「で…貴様は誰だ」


一番聞きたかった言葉を刹那が放ち

みんなの視線がその男に集中する。


「さっきから言ってんだろ…俺は…「あ!アリー来てたの?早かったのね」



男の言葉をさえぎり振ってきたのは姉の声で


「みんなもう、自己紹介してた?ごめんね驚かせて」


そう言って男の腕を取って組み付くと

にっこり笑って、今まで無いくらいの幸せの笑みでこう言った




「彼、アリーって言ってね、大手企業の企画部に在籍しているエリートさんなの


 私、彼と結婚するから^^」






「ぇええええええええええええええ!」






いきなりの嵐になすすべも無く…三人は

化石と化していた。




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