乱れた世の片隅


    清らかなその心は
   

      汚れもせず罪を重ねる。
     

       





*****「壊」*****





「なんて顔してやがる…」





アザディスタンのある一角


俺は戦争屋…人を殺すのが仕事みたいなもんで



今まで数え切れないほどの人を手にかけた。




「お前…死ぬのが怖くないのか?」





テロで向かった小さな村で俺は一人の少女とであった。




最後の一人だった。




もう村の人は…死体しかのこっていない。


立ち去ろうとした時、死体を掻き分けて少女が一人俺の前に姿を現した。




「……。」



無言の少女に銃を向ける。


しかし、少女は少しも動かない。



しばしの沈黙の後…ゆっくりと少女が口を開く。



「天国でも…地獄でもいい。ここから抜け出せるなら…つれてって?」










刹那…強い風邪が吹き少女の羽織っていた布をはがす。





俺は目を疑った。







「お前…その痕…」





近づいて乱暴に服をめくると

少女の体のあちこちには乱暴された痕と


無数の…キスマーク。






それから連想される行為に俺は思わず顔をしかめて少女を見つめる。







「…ねぇ…ここよりましならどこでもいぃの」






汚れのない真っ直ぐな瞳で見つめられた俺は


気づけば、その少女を抱きしめていた。



「名前は?」


俺らしくもない…と思ったが、何故かほおっておけなかった。







それを聞いてさらにきつく抱きしめて


俺の精一杯のぬくもりを与える。



「俺が…地獄の果てまで連れてってやる。

 …だからょ…一緒にこい。」




は小さくうなずいた。




























あれから5年。





「……懐かしい夢みちまったぜ。」


俺は窓の隙間から差し込む光にまぶしそうに目を開け体を起こす。



「ん…っ…おはよう。」


すると隣のぬくもりが無くなったためか

が目を覚ました。




「ぁあ。起こしちまったか?」


「大丈夫。」



そう言って起き上がろうとするが自分の状況に気づいたようで


「アリー…服とって?///」


顔を赤らめて手を伸ばす。



その姿が可愛くて…



その手をつかみ乱暴に抱き寄せる。







「きゃっ!////」




可愛い声をあげる

5年前の悲しみは残っておらず…

真っ直ぐな瞳だけが俺を見つめる。







を拾ったのは…


今思えば…一瞬で俺の心を奪われたから

なのかも知れない。




「アリー?」



もぞもぞと腕の中で恥ずかしそうに動く

顎に手を沿え、俺のほうを向かせる。





「地獄の果てまで…ついて来てくれよ…俺はもう…お前がいないと」




その言葉の続きは



口付けで