年に一度…
男の子はドキドキ
女の子は…心臓が口から出そうになる。
そんな日がある。
そう今日、2月14日は…………
*****「バレンタインディ」******
ざわめく教室の中…キャっキャッと騒ぐ女子の群れが二つ。
その片方の中心にいる獄寺隼人
彼の目線は……
彼を取り巻く女子に注がれることはなく
まっすぐに窓際に座る一人の少女に注がれる。
そう……彼の思い人
。
「獄寺君!コレ受け取ってぇぇえぇ!!」
「なに抜け駆けしてんの!?はいw獄寺君。これ手作りなのww」
ハートたっぷりといわんばかりにクラス…いや他クラスの女子生徒からも
熱烈なチョコレートアタックを受ける俺だが。
「わりぃ…もう授業始まっから^^;」
軽く受け流してを見る。
「(もしかして…あいつの辞書にバレンタインって言葉はねぇのかよ)」
そっと注いだ視線にも気づかず
「今日の現国の宿題やった?」
なんて・・・のんきに…十代目に話しかけてやがる。
「(……っち)」
心の中で、舌打ちをして席に着く。
俺はすっげぇのこと好きなのに…ドキドキしてんのは俺だけかよ
「なさけねぇ〜」
そうつぶやいてそっと机に顔を伏せた。
「起立―――――――。」
「礼-----。」
ふと気がつけば授業は終わっていた。
もう放課後?
なんだ…あっけねぇー。バレンタインディなのによ…
そんなことを考えていると十代目が何か叫んで教室から出て行くのが見え
とっさに呼びかけるも
気づいてはもらえず獄寺の足元にカバンだけを残し去っていった。
「十代目まで…俺…寂しくなってきた。」
そうつぶやいた瞬間
「何が寂しいんだ?」
後ろから声がすれば野球馬鹿の山本が立っていた。
「ぁあ?何でもねぇ……」
そっけなく返事をして教室を出る。
いつものように十代目のカバンを届けようと手を伸ばした。
「ツナん家に行くんだろ?一緒に行こうぜ!」
これまたいつものようにそういう山本に
「ぁぁ…」
とそっけなく返して教室を出る。
少し歩いたあたりで
野球馬鹿がずっと続いてた沈黙を破る。
「そう言えば獄寺…」
「ぁ?」
「これ…」
そう言って綺麗にラッピングされた箱を手渡す
「なっ?////」
まさかのことにショックを受けた俺はのどを鳴らす。
「…山本…俺にはそんな趣味ねぇぞ?」
「ん?」
「そ…それに…俺は以外のチョコは受けとらねぇー//////」
言ってて恥ずかしい言葉だったが…
素直に出たことにおどいた。
「獄寺こそ…勘違いしてっぜ?」
「は?」
「このチョコは…その愛しいからのだ」
そう言って気色悪りぃウインクをする山本をよそに
一瞬
トクンっ――と胸がなった。
「?」
「ぁあ。お前ずっと寝てただろ?…それに…なんか恥ずかしいんだとよ」
そう言って山本が俺の手のひらにそれを置いた。
「……っ。」
「意外と可愛いところあるよな…って」
山本のその言葉を聞き終える前に俺は駆け出していた。
「ちょ?!!獄寺?!…」
「わりぃ!先行っててくれ!」
そう告げて向かった先はもちろんの家。
「ずりぃよ…」
そう言って握り締めた手には
「大好きだよ…隼人。」
そう書かれたメモがあった。
残された山本は駆け出した獄寺の後姿を見守りながら…
「お前にも可愛いところあんのな…」
とつぶやくのだった。
+++++おまけ+++++
家にて―――
「あれ?!!隼人?どうしたの?って…わぁ//////!」
急に抱きしめられ赤面する。
隼人「チョコサンキューな。嬉しかった。」
「隼人…喜んでくれてよかった。」
隼人「もらえねぇかと思った。」
「そんな事あるわけ…」
隼人「来年は直接俺にくれよな。」
「……////わかった。」